「今日はアレックスに会いにいこう?」
日本からもどったばかりのフランスで
テロの衝撃を受け、でも衝撃を受けたから
といってなにをしたらいいものかよくはわからない、
それでなんかこの国でよくわからない時は
友達に会うのがいいとおもった。
それもやっぱりアレックスだなと。
おもいたち、即座にアレックスにメール、
いまから家いっていい?と聞くも
「オレ、今日は1日キッチンのペンキ塗り」
との返答、それは遠回しに来るなという意味か?
いや、アレックスのことだから正直に単なる
状況説明なんじゃないか?
「OK、わかった、じゃあ昼頃到着するよ!」
と返信をして人の家に突撃訪問する我々。
でもタダで突撃というわけではない、
来たからにはなんでも手伝わせて
いただくつもりだ。
自宅に到着したら猛烈に疲れ切った
低いテンションでひたすらペンキ塗りに
はげむアレックス発見、アレックスという人は
大体午前中は必ずテンションが低い。
ところで日本では業者さんの
工事しかみたことがない私であるがフランス
にきてからはこういった日曜大工的なこととか
ちょっとした工事をだいたいにおいて自分で行う
フランス人をよく見る。といってもうちのダンナは
私があまりにも日本ナイズ志向で育ててしまったため
こういうのを自分で行う習慣がないのでリトルジャパンな
我が家ではこういう現象は起こらない。
それがゆえに昔から
「ペンキを塗る」というちょっと欧米的な作業に猛烈な
憧れを抱いていた。そこで訝しがるアレックスに
頼み込んで生まれて初めての
ペンキ塗りをさせてもらう。快感✑✑✒
ヘタでよければ1日できるな・・・
初めてにしてはよくできたんじゃ?と
おもうけど完璧主義者のアレックスは
この晩私が塗ったとこをやり直したかもしれない。。。 😮
それにしても前回訪れたときは花が咲き誇って
春夏の気分爛漫だったけど今はすっかり秋のノルマンディー。
庭の一部には落ち葉がぎゅうぎゅうに敷き詰められ
情緒があって美しく、ここらいったい静寂に満ちていて
聞こえてくるのは鳥の鳴き声くらい。
庭に佇みながらダンナと手をとりあって何度も
「今日という日にここにこれて本当によかった」
とささやきあった。
