ここ最近、アフリカ大陸に
そこそこ足を踏み入れるけれど、
世界基準で見る治安面でいえば超絶
平和ボケした日本育ちの人間として、
率直に怖いか怖くないかでいえば、
怖め。「ある種の危機感、恐怖感」
は常に抱くようにしています。
まずはできるだけ危うい状況には
絶対身をおかないようにしていますし、
ダンナもああ見えてきちんと小心というか
警戒心あるので二人でいてもマズそうじゃない?
という場面はすぐに立ち去り、避けるようにしたり。
アフリカの一番怖いところは、これはもうアジアや
他国でもそうなのだが、やっぱり貧富の差が激しいこと。
「皆の生活レベルがなんとなく中くらい」ではない国では、
持たぬ者は持つ者から何かを得よう、という意識が
日本などに比べ当たり前のごとく蔓延するため、
いつ襲われても、からまれても、ぼったくられても
決しておかしいことではない、という雰囲気が常時ある。
ナミビアでは、田舎よりも都会が危険だとよく
感じました。(人口が集中するから)特に
日常的で厄介だったのは、車をどこかに
駐車するたびに、全然そこの場と関係も、
権利もないであろう人間がどこかから必ず
駆け寄ってきていちいちお金を請求すること。
(理由は駐車中、車を監視してくれるとのこと
だが大体はお金もらったらすぐどこかへ消える)
この現象は隣国、南アフリカでもよくあり、それでも
柔らかい物腰で、100円~200円相当くらいの小銭で
満足してもらえればこちらも寄付みたいなものとしてOK
ですが、たまにやたら威圧的であったり、強制感
ハンパなかったり、まさかの一攫千金狙い?で
1000円単位(!)を要求したり、
ゴネると仲間がわっと集まってきてさらにプレッシャー
かけてくる、など恐喝犯罪まがいの状況には正直閉口しました。
しかし1000円男の時はさすがのダンナもムっと
なってちょい口論、「じゃあ駐車しない!」とやや
キレ気味で素早くその場を離れ事なきを得ましたが、
後々現地の、我々と同世代くらいの白人男性に
「さっきあのエリアでこのような事があったの
だけど、これって普通なの?
こういう時ってどう対処するの?」
とおもいきって聞いてみた。
すると白人男性は表情ひとつ変えず、
「まず、言っておくけど、
俺は決して人種差別主義者じゃない。
だけど何があっても黒人を信用してはいけない」と一言。
これを聞いた時、アフリカに住む白人の基本理念は
これなのだなと感じた。フランスあたりも、確かに
移民が多く、問題がたくさんある。しかしながら
よっぽど階級上昇など狙わない限りはアフリカ人も
アラブ人も、一般的フランス人と同様の権利を得ていて、
学校教育も同じ。たとえ見えないところで色々あっても
表立ってこのようなタブーっぽいことを
言う人はそう見ない。
(ゆえに皆マリーヌ・ル・ペンに複雑な思いを抱く)
それだけに、今時の21世紀の世には珍しい場面。
ややもすると帝国主義的支配階級の感覚のような
概念が根深く、入植した時から、アパルトヘイト
やなんやら通りこして、一応平和的共存を実現し
現在に至ったかにみえるけれど、この大陸における
黒人と白人の間に横たわる絶対的溝も、使う側、
使われる側、の構図もいままでもこれからもおそらく
ずっと存在し続けるのだろうという印象をうけた。
こういった現象は、何がダメで何がイイとも誰も言えない、
ましてや第三者や部外者には。このあたりの国は、
人種間の問題をここの国の人たちの歴史と感覚と風土と
日々の諸々の経験で捉え、時に傷つけ合い、いがみ合い、
衝突し、反目し、和解の形をとり、妥協し、時代時代
で状況判断してここまできていることだろうから。
ちなみにこの白人男性は、偶然にも携帯に地元犯罪者
リストみたいのを持っていて、先ほどの1000円男の
顔写真もバッチリ保存してあり我々に確認も
とるという用意周到ぷりだった。いわく、
1000円男は元々ここらへんで軽犯罪に
よく手を出してるメジャー存在とのこと。
しかしながら、私が思うに1000円男最大の
敗因は、100円だったらたとえ違法でも普段の
相場がそのくらいだから快く払ってあげたのに、
よりによって我々観光客をモロ外国人ということで
みくびり、一気にボロ稼ぎを夢見、強気でいきなり
1000円(相当のナミビアドル)を要求
したことでしょう。
100円にしとけばいいのに。
童話でも、欲をかきすぎるとロクなことが
ないというのがよく書いてあるわけですから。
この事件からわかるのは、謙虚さと、身の丈に
合った慎ましやかさが大事ということか。
とりあえず、これからナミビア、南アフリカ行く方が
いたらいちいち拒否るのは相当のエネルギーがいりますので、
毎回最低小銭くらいはあげよう、ということで駐車時に
いつでも出せる小銭を準備しておくとスムーズです。
今日の写真は、
Vingerklip
から、エトシャ国立公園に行く間に
立ち寄った町Outjo。なんて読むんだろう?ウジョ?
Outjoには私とダンナがすこぶるお気に入りの
パン屋さんがあって、ナミビア滞在中2回もリピって
しまうほどだった。久々にとびきり「文明的かつ欧米的」
なヴィエノワズリーや、パイ、ケーキ、クッキー
(しかも安いしおいしい!)などが手に入ったので大興奮!
Wi-Fiもきれいなトイレも完備、お茶したり、たんまり
菓子パン買い込んで長いドライブの間につまんだりと
かなり役立つパン屋さんでしかも一瞬ヨーロッパに帰って
来た気分になれて素晴らしい。知る人ぞ知る?という
かんじなのか外国人観光客がたくさん訪れていました。
Outjo Bakkery
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