フランスによくあって
日本でめったに起きないことのひとつに
「道端、公共の場での声かけ」
があります。
要はナンパの一種なのですが、
私は昔からこれが心底苦手で
以前リヨンというパリよりだいぶ小ぶりな街に住んでいた頃から
歩いているといきなり知らないフランス人に声をかけられたり、
時にからまれたりするのがたまらなく怖くて嫌でした。
なので一人で出歩くのが億劫で少しひきこもったりしてしまうときもありました。
でも大都会であるパリでは観光客や外国人はあたりまえのように溢れているので
以前ほど悪目立ちすることもなく、
気配を消すのが容易になり、怖がり的には
だいぶ暮らしやすくなったのは事実。それでもごくたまに7、8月の人の少ない
(※みんなバカンスに行ってしまうので)郊外電車に一人で乗っている時なんかには
毎年最低一回はからまれたりして大変怖かったり気まずい思いをします。
怖いのはなぜかといえば、私が人見知りで警戒心が強いからというのもあるのだが、
やっぱりいきなり声かけるの、ちょっと変そうな人が多いからでしょうか。
私の経験からすると、王子様のように素敵な男性は
道端や電車の中であまりぶしつけに人に突然話しかけてこないとおもう。
(※友人の例からして例外もありますが)
そこそこ思慮深く素敵な人の行動は
がんばってちょっとスマイルやウィンクを送ってくる程度な気がします。
また仮に、話しかけてくる人がそこそこ素敵な男性だったとして、
それがフリーの人なら多少発展性のある人材であるかもしれなくても
既婚者の私にはどうにもしようがないのでやはり気まずさは結果的に同じです。
そんな怖がりの私のフランス最大の趣味は家の近所の静かな湖
ウォーキング(たまに走る)
ズダズダのスウェットとぼろいティーシャツを着てただひたすら黙々と音楽を聴いたり、
瞑想しながら歩き続ける、心の中は喜びで満ちていますが、
かなり気配を消してテンション低めのオフモードに入ってるので
正直、まちがっても知り合いとかに偶然遭遇したりしたくないような
究極プライベート状態。
ところが今日はある男によって私の静寂が破られた。
時には通りすがりの人にピュ~と口笛をふかれたりヒョーとさけばれたりすることは
まあないことはないのですが、こんなズタボロのウォーキング中に他者に
しっかりひきとめられるのは初めてのこと。
スタスタ歩いているところに、ツンツン誰かのつつく感触、
ふりむくと走って追いかけてきたのか息を切らし汗をかく男
推定:白人フランス男、中肉中背、30代、
男は言った
「ちょっといいですか?少しだけ話したいので時間ください」
アンケートとかではなさそうだ、
黙って聞く私
「ぼくはここらへんでOO関係の仕事をしているものなんだけど
以前からあなたのことをたまに見かけてたんだけど、もしよかったら電話番号を交換するなり
またはカフェに一緒にいったりすることはできないかな?」
と、やや緊張しているのかこわばった表情で一挙に早口でバーっとぶちまけた
こういうとき私は非常に困る。
だって私、、、
夫がおりますし・・・
自分で思うに自分はいうほど美女ではないとおもう、
元・清純派美人の母(※今はおばさん)からもよく
自分(母)にまったく似ずにどちらかといえばキャラ顔ファニーフェイスの
父にまるごとそっくりだと言われているし、ダンナからも
「異形でかわいい」とか「おもしろい顔すぎでかわいい」としかいわれない。
ただ髪が長かったり一瞬の全体の雰囲気でたまに間違って美人なのかと
思われるときがある、あと必要以上にだいぶ若い女にも間違われる、
そして確かに変わった暮らし方をしているので依然主婦にも見えないらしい、
というわけで勘違いがつもりつもって何か間違った幻想を抱かれることが
よくある。なのでそういうときはなんだか申し訳ない。
たとえマトモな人であっても、変な人であっても、勘違いをさせたことが申し訳ない。
仕方なくさっき声をかけてきたその男性にも
「ジュスィデゾレ、ジュスィマリエ・・」(すんません、既婚なんで)
といちおう謝りながら言った
その途端男は「キャ!!」みたいなかんじで顔を赤くして
サヨナラも言わずにすごい勢いで去って行った。。
なにそれなんか失敬だなー
と思うのだが、ほかにも声をかけてくる人に「すみません既婚なんで」といった途端
嫌な顔をしたり舌打ちをされることがよくある。友達の集まりですら。
それにしても今日の件で一番気になるのは
「前からよく見かけられている」ことだろうか。
毎回だいぶ気配を消して楽しんでいると自分で思っているウォーキングだったのだが
どこで誰に見られているかわからないと考えたらなんだか怖いというか億劫になって、、
2周目まわる志気を一挙に消失してトボトボ家に帰ったのだった・・
昨日ダンナとシャンゼリゼ付近で食べたサンドイッチ4€
こういうの普段あんまり買うことがないので全然期待してなかったのだが
案外おいしかった。
道行くギャルをみつめるダンナ
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