若かりし10代20代のころ
時間をみつけては
むさぼるように欧米の映画ばっかり見ていました。
特にその時代の私はとにかくヨーロッパの
60~70年代の映画に心底目がなかったのですが
現代のようにインターネットもDVDも普及して
おりませんでしたので古い映画や俳優関連の
カタログや書籍をたくさん読みこんで情報を収集し
ビデオを必死でさがしたり、衛星放送の貴重な
古典作品特集などを録画して
大事に何度も見返したり、
まあなんて地道だったことか。
そんな当時わりと好きだった女優さん
ロミー・シュナイダー Romy Schneider
「離れ目」が特徴で正統派美女というよりは
一瞬シモーヌ・シニョレというフランスの若いころから一貫して
「おばちゃんぽいかんじ」の女優さんと間違えそうな顔立ちなのですが
それでもロミーは
たまにふとした表情が
ものすごく色っぽくてきれい
彼女はフランス映画にたくさん出ているので
フランス女優とおもいきや、元はオーストリア・ウィーン出身で
フランスでは「ドイツ女優」といわれがち
でもドイツからは「祖国をすてた女優」みたいに言われていたらしい
ロミー自身ドイツに対する心情はかなり複雑なものだったといいます。
というのも
あの元祖フランス男代表(!)
アラン・ドロンと恋におちて婚約し
だいぶフランス寄りになってしまったのも理由のひとつ
でも長すぎな春のあと
破局
深く傷つき、その後も何人かの男性と出会うも
なにかとうまくいかず、最愛の息子も悲惨な事故で失い
私生活では常に精神的にきびしい状況にあったようです。
さてさてそんなロミー・シュナイダー
ひさびさ気になりました理由は
偶然テレビでボッカチオ’70 Boccacio’70という古い映画を何年かぶりに再見したため
一時期どっぷり傾倒いたしました。
衣装はシャネル Coco Chanel
ストーリー自体はそこまでどうということもないのですが(ソーリィ)
とにかく衣装、舞台装置である豪華な館しつらえ家具調度品と、
そこにいるロミー・シュナイダー!
この三拍子・三要素を眺めるだけでずいぶんと贅沢で得した気分になってしまう。
最近の映画でこの手の「ヴィスコンティ感覚」を思い出させてくれたのが
ティルダ・スウィントンが出ている「ミラノ、愛に生きる」
中性的なティルダが静かに「女」を演じる。
ところでボッカチオの時のロミーは
ちょうど小娘と大人の女の狭間時期
みたいなかんじで
時にチャーミングだったり
艶っぽかったり
とりわけ鏡を見ながら身づくろいするシーンが
たいへん魅力的。
なぜでしょう、日本にいるとたまに電車内であられもないオール化粧しだす女性に
遭遇しあれは何度見てもショッキングで興ざめしてしまうのですが
うってかわって
どことなく品のいいのや、かっこよい女が
手なれた様子で鏡の前で身だしなみをととのえる姿や、
一瞬間小さなコンパクトをバッグからとりだして眺める仕草、
素早くリップやルージュをひく手つきなんかには
必要以上にグっときてしまうのです。
自意識過剰とはまたちがう、
自分がどうすれば他者にどう映るかというのを完全に「熟知している」
人間の醸し出す独特の余裕というか粋というか、、、
ほかにも、無造作に髪をまとめて
きゅきゅっとミンクの帽子をかぶって
それがまたよく似あってしまうのとかさあ、、、、
ほんとにもうたまらん
鼻血ぶーーーー
すばらしい!どの角度も合格!
やっぱ改めてすごい女優とおもう!
というわけで
ひさびさロミー・シュナイダーに
釘づけになってしまった。
ロミー
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