A Happy New year 2014!
新年早々わすれないうちに映画記録 😉
「福山雅治」という人は、確か私が中学の時くらいからメキメキ頭角を現した
人物で当時から周りにも圧倒的ファンが多く、「福山・好き」となぜかファンを
自称する女子らにフクヤマと名字でよばれる存在である。そしてドラマに
出てたとおもったらたまに歌なども歌っていてそこまでファンじゃないと
え?歌手?俳優?どっち?
みたいなかんじなんだけど、昔から一貫してるのは
一定して「さわやかでかっこいい」こと、なかでもさらに感心するのは
昔から今に至るまで大して劇的に老けないところ。
彼はなぜかいくら月日がたっても
「爽やか青年」または「オッサンにならない男」である。
さて、というわけでもうすぐ50歳なのに全然老けオーラのでないフクヤマ主演・
是枝裕和監督作品「そして父になる」
フランスでもわりとメジャー公開しているのでついつい見てきました。
ひとことで言うと、心にジワ~ッずし~ッとくる映画だった。なんというか、
モコモコの綿の上に文鎮をゆっくりと沈めるようなそんなズッシリ感。
普段日本映画あまり見ないし、それもわざわざ劇場に見に行くなんていう
こともほとんどないし、さほど期待せず赴いたのですが、、
この作品に関しては真っ暗の中の広い大画面で心と感受性を
全開オープンして集中して見る価値がすごくある。
無理矢理連れて行ったダンナ、途中で寝ちゃうかな?と思いきや、
初っ端からすっかり引き込まれて寝る暇なく最初から最後までしっかり鑑賞。
内容は病院での子供の取り違え事件の発覚を軸に、
6歳まで育てた血のつながらない息子か、
6年間よそで育った血のつながった子を選ぶか、まあ年月か、血か、という。
これすごく難しい問題。泣いちゃう。私もとても考えてしまった。たとえば
外国から躊躇なく自分とまったく異なる肌の色や人種の養子をもらう事に
さして抵抗のないフランス人に比べ、日本はわりと血族を重視する傾向が強い。
「情」がおもんじられる日本とどこか来るもの拒まない大陸の開けた
文化的背景の違いもさることながら、血の重視には日本の養育費や
子育て関する経済的負担の面も関係あるかもしれない。逆にフランスは
制度のおかげで養育費をかけないでおこうと思えば大してかけずに
子供を育てられるからたとえばの話、うちのダンナはアフリカから養子を
迎えるというのも全然いつでもOKらしい。だけど私はやっぱりわざわざ
自分が産んだのでもない子供をもらってまで人育てたいという欲求はない。
ということは、
映画に置き換えると、6年自分の子として育てた慶多より、
よそで育った本当の自分の子琉晴のほうがやっぱりいいのか、という話に
なりそうだけど、、、いやいやいや、この映画見てるとそうでもないんだなあ。。。
6年も育てりゃすでにとてもとてもかわいいにちがいない、ましてや子供も
どうにもならねえ悪ガキでもない、親の言うことをちゃんときく
よちよちしたかんじのとびきりカワイコちゃんである。(子役がかわいすぎ)
逆によそで育ってよそ感がしみついた子といきなり一緒に暮らすのは、、うーん
どうだろう??いったいどーすればいいんだろうーー???
でもきっと一緒に暮らしたら慣れるのかな・・・血つながってるし、、、??
でもだからって前の子との6年をそんなあっさり忘れられるのか??と、
そのへんのジレンマが2時間に渡ってたっぷり味わえます。そして福山とか
その嫁の気分で悩んだり泣いてたらもう2時間がまったくもってあっという間!
真木よう子の顔のちっささもはんぱない!
ちなみにものすごく偶然、この映画みる数日前にテレビで流し見た
「人生は長く静かな河」というフランス映画、La vie est un long fleuve tranquille
こちらもまんまと赤子の取り違え発端のお話で
「そして父になる」とよくかぶる内容ではあるのですが
そこはやっぱカラっと乾いたヨーロッパ、大してシメっぽくないのだ。
ブルジョワ(本当の親)と
下層(育ての親)の環境とキャラ設定の対比も
あまりにモロすぎなだけにかなりコメディ領域でおもしろい。
(日本の話の場合プライドの高さの違いはあれども社会的階層の貧富の
あからさまな差はいまいち表現しにくいのでないだろうか)
それからこの映画、とびっきり若いころ、というか子供の時の
ブノワ・マジメルが出ていてびっくり。なるほど、大体の俳優は突然スターに
なるんではなく子役から地道にやっているものなのね、、
ただこれらふたつの子違え映画に共通するのは、
どっちの家にも、どこの親にも子供にも、いうなればどんな家庭にも、
いいとこもあれば悪いところもある、
だから大人も子供も、一人一人順応したり利用したりして自分に合わせて
ある環境を人生に適応させてうまく調整していくのがポイントかと思いました。
ブノワ・マジメル扮するモモなんかもうそのへんちゃっかり知恵がついてて
環境や大人の諸事情に押し流され翻弄されるよりもその流れを逆手にとって
いいとこどりする勢いで貧親も上親も髪型変えるみたいに
うまいこと使い分けているというか。要領というのは時に最大の武器ね。
とはいえしかし、現実には乳児取り違えなんてことは絶対あってはならないが。
あ、あとそれから「そして父になる」この映画の一番怖いところは
おもわぬところで「他人の嫉妬」。
あまり書くとネタバレるのでこのへんで(*・・*)
