インドに行く前、行った後あたりから
ずっと見たいと思っていた映画
「インドへの道」
TVで偶然放映されていたので
やっと鑑賞することが叶いました。
1984年の作品、
「アラビアのロレンス」で有名な
デヴィッド・リーン監督の遺作になります。
元々はイギリスの作家
E.M.フォースター
の小説
A passage to India
の映画化。
画像を検索していてまず思うに、
海外の本は装丁やデザインがなんとも
しゃれている。これは本屋さんでいつも
思うこと、読みたいうんぬんより
外見だけで欲しくなる。
日本の本と西洋の本、読むなら前者、
コレクションするなら後者。
さて、件の映画
「インドへの道」
幾分古い作品だし下手すると退屈になりかねぬ
文芸ものかつ時間も長め、、
ちゃんと集中して全部みれるかしら??と
我ながらあまり自信がなかったのですが、、
いやーあっとゆうまの2時間半でした。
それはおそらく今年のインド旅行で自分の目で
見てきた風景といろんな部分が重なったこと、
それと私が圧倒的に興味のあった
「イギリス植民時代のインド」の情景が
全編しっかり描かれていたからだとおもう。
インドに大して興味のないフランス人の友人は
「インドの良さといったらせいぜい
“heritage anglo-saxon”、いわば
『大英帝国の残した遺産(おもに文化、建築的な)』
くらいじゃない?」と常々主張するのだけど、
そうそう、確かにインドにおける英国植民地時代の
影響はどうしてもこの国のもつ魅力と関係がある。
もちろん支配、や植民なので軋轢も
ものすごかったわけだけど、
それでもよくもまああんなおもいっきり
西洋すぎる紅茶好きの島国がこんな
巨大でヤンチャな人口もりだくさんの
大陸支配しようっておもいついたもんだとおもう。
独身貴族の43歳の紳士が突然
子供10人養子にもらった、くらいに無理がある。
そして結論として、
東洋と西洋の融合は不可能である。
というのがこの映画ではよく表れていた。
だけど私の主観的21世紀いまどき感覚でいうと、
東洋と西洋の越えられない壁がどうの、
というよりもやっぱり「インド」という国のもつ特殊性が
世界的にズバぬけてぶっとびすぎててスゴすぎる
がゆえに「インド」との融合が不可能なんでないかと。
この作品の舞台は20世紀初頭だけど、
描かれているインド人は今もバリバリこのまんま
というか。大変に魅力的な国ではあるけど、
いるだけでなにかをものすごい勢いで
吸い取られるというかとにかく疲労する国。
今でもダンナとあのインドの日々はヤバかった、、
としょっちゅう話題になるほど。
それだけフツウじゃない何かを発している国である。
で、物語はその「フツウじゃない何か」を発している国に
やってきたイギリス人のヤングウーマン
アデラ(ジュディ・デイヴィス)が主人公。
最初は他の駐在イギリス人みたいにツンケン
してないで現地にもっとなじもう!みたいな意欲に
溢れインドカルチャーやインド人に対して
オープンマインド&フレンドリーである。
が、やはりそこは何かがフツウじゃない国、
ある時洞窟いってなんだか突然おかしな状態に
襲われてしまいあろうことか結構仲良しでイイヤツな
インド人に襲われたとか虚言を言い出し挙句
裁判になりインドVS英国大騒ぎ。鑑賞しながら
なんて迷惑な女だろう、、と感じつつも、でも、
あの国に行ったことあるからこそ、
ちょっとわかる。
なにがなんだかよくわからないけど、気候?灼熱?
太陽?神秘?文化?カスタム?人?ゲニウス・ロキ?
体内の何らかの感覚をいつも強く律してないと突然
おかしくなっちゃいそうなインドならではのあの感じ。
アデラもきっとどこかのネジがプッツンと
弾けてしまったんだろうか。と。
旅が終わったいまでも不思議な国だとおもうし、
魅力的だけど、もう一度行けと言われると
素直にイエスと言い難い。
登場人物のひとり、フィールディング(ジェームズ・フォックス)
もインドへ深く入り込もうと努力したけど、最終的には
そこまで入れなかった。でもその永遠に入っていけないかんじが
またインドの魅力かもしれない。
そしてまた、この作品のほかの見所は出演者、
日本ではあまりメジャーじゃないけど
「炎のランナー」のボンボン役の時から
大好きな、王子様みたいな顔したイギリスの俳優
ナイジェル・ヘイヴァースが出てる!
ナイジェル、イケメンなのに
なんか「インドへの道」では
全然だいぶついてない役。
「アデラ、ひっど~」
てなる 😎
それと最初登場した時から
「このひと絶対なんかあやしいって、、」
と、視線とかテンションとか違和感感じさせまくりの
不思議キャラのインド人教授、
あやしいあやしい、っておもってたら
イギリス俳優アレック・ギネスがインド人ぶってたからか。
ついでにこの役、言動もスピリチュアルでぶっとんでいて
仏語吹き替え版なのに声色・話し方はまさしく
美輪さま@オーラの泉+万人と次元
ちがう人特有の過剰KYモードフル回転笑
いろんな意味で自分的に最大のツボ♥
そして最後に、原作者E.M.フォースターが
インド衣装に身を包むコスプレ写真発見!インド行って
おもわずオリエンタル気分もりあがっちゃったのにちがいない。
私もインド衣装チックなショッピングたくさんしたから
すごくわかるわあ、、、と、文豪に勝手に親近感☆
やっぱりインドには「フツウじゃない」
なにかがあるんだよね。。機会あれば原作も読みたい 🙂
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