なぬー?お母さんが戦場カメラマンだって??
それはたしかに複雑てか、イヤかもだね、、
お父さんならまだしもお母さんっていうのが
やっぱちょっとあれだよね、、
というのをすごくリアルにたまにホロっと
させながら描いていたフランス女優
ジュリエット・ビノシュ主演映画
A Thousand Times Good Night
をこないだなんとなく見たら思った以上にいい作品だった。
仕事なだけに写真撮りに戦場系バリバリの中東やアフリカ
危険地帯に平気で入っていく男気溢れるビノシュなんだが、
それとは真逆、自然あふれる
美しいアイルランドには(アイルランドが全く素敵すぎる!)
リアルディズニー王子級ビジュアルのイケメン(ニコライ・コスター=ワルドー)
で家庭的な優しいダンナとかわいい娘二人と素敵な家と整った
おだやかで絵にかいたような幸せなファミリーの日常がある
だけどやっぱり彼女は根っからの仕事人間で
「愛すべき家庭」よりも紛争地や苦しむ人々が
気になってしかたがない。愛はあるけどダンナも子供も
なんでまたそんなそっちのほうが自分らより比重でかいんだよ、、、
とあきれて心がどんどん離れていく。
心が離れてくかんじがつらくって、
お母さん、ここはひとつ家族のためにお仕事
やめたらどうでしょう?と見てる側はおもってしまうんだけど
これっていうのはもう彼女にとって使命のようなものでもあって
やめるとかそういう問題でもないんである。ああくるしい!!
なんてくるしい話なんだろう、と鑑賞後ズキュンとなった。
それにしても年とってからのビノシュはなんかいい。
大昔、「ポンヌフの恋人」や「汚れた血」あたりの仏映画
出たての頃から世間の評価はすごく高いけど、私のなかでは
なんだかちょっとヤボったい、自分の理想のフランス女性像と
ちょっとちがうんだよな、というかんじでそんなに主演作品を
率先して見たいとおもう女優さんではなかった。だけどここ数年、
老いてからのビノシュはなんだか研ぎ澄まされてるかんじが素敵だ。
色々やりきった人間ならではの、老いとか成就を
楽しんでるかのような余裕と威厳がある。
だいぶ前に「シャネルが衣装協力」というのに
興味があって劇場に見に行った
『アクトレス ~女たちの舞台~』
でも英語をしっかりと話し、
ヤング・ハリウッドの大スター、クリステン・スチュワートと
クロエ・モレッツという異例キャスティングな若手女優たちの
間でも浮くこともなくしっかりとした熟練の演技で
威厳を維持していた。(フランス人はアメリカ人といると
たまにものすごく地味に映るがそんなこともなく!)
映画はいわゆる「女優」の話で、
最初のほうはいかにも女優らしい艶やかなかんじなのに
ある時突然オッサン?というくらい短髪にしてきた
潔さにも敬服
ところでこの映画では普段「こわもてスケバン」という印象のある
クリステン・スチュワートがわりとのびやかで自然な
若い女の子を演じていて(ビノシュのマネージャー)
意外な魅力を発見できた。
クロエ・モレッツは若いのに毎回いやらしくもステキにシャネルを
着こなしたとえば「ガラスの仮面」あたり?の大人ナメた
いじわるな子みたいなチャラさを発揮。実生活でも子役から
ずっとやってるベテランだからこういう演技は得意なのだろう。
映画の中では張り合い気味な設定だが
撮影チームでカンヌ映画祭来てた時の写真みると
なごやかでみんななんとなく
ビノシュを母ちゃん的に慕っていそうでほほえましい
これらの衣装もおそらくぜんぶシャネル
そんなこんなでちかごろ女優ビノシュ圧倒的見直し中!!?
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