「どこか行きたいところある?
欲しいものある?したいことある?」
と、よく聞いてくれる心優しき
ダンナの鑑うちのダンナ。
しかし最近年をとってそこまで欲深じゃないだけに
安易になんでも夫に要求するということはそこまで
なくなってきているのだが、そんななかで今年一番
すっごい頼んだっけ?と思いだすのは
別名『青い家』に連れていってくれんかのう(・´з`・)」
だったかも。
メキシコシティは治安がよくない、という
イメージがあるから(麻薬カルテルとかの
ドキュメンタリーやドラマを見すぎている)
最初は若干渋ったものの結局は連れていってくださった。
そして着いてみれば思った以上に人が親切だし危険を
感じなかったし、乾いた気候、カラフルな風景や町や
雑貨など見てウキウキしたり、最初はびびった地下鉄
などもがっつり乗りこなして色々散策して、
とーーーーーっても、楽しかった。
写真もたくさん撮った。しかし、事件発生。
そのあたりの時期撮りためた写真が大量に
入っていたSDカードがある日突然ぶっ壊れて
しまい、、フリーダ・カーロ記念館の写真も他の
メキシコ思い出写真もあっさり消滅してしまった。
時同じくして携帯も変えてしまったので一部
携帯で撮ったものもあったが復元しづらい。
機械って、、やっぱりそこまで信頼できない( ノД`)シクシク…
よって、念願だったわりにメキシコシティ記録が
手元にほぼ残らず。そしてぶいぶい写真撮りまくった
フリーダ・カーロ美術館の写真に至っては一枚もない。
唯一この日にダンナがちょっとだけ携帯で撮ってたもの
があったが、それはフリーダの青い家からすぐ近くの
コヨアンカ地区、民芸市場のあたりで食べた
すっごくジャンクでたまげるうまさの豚タコス
専門店の写真2枚。
なんだろうこのウマサ!!??と感動しつつも
メキシコは結構な勢いで「ザ・肉食」な世界だな
とも感じた。人々の体型が皆やたらとコロっとしてるのは
トウモロコシと肉による食がスタンダードだからだろうか。
さて、写真は消えても私の中に刻まれたフリーダ気分は
廃れない。てわけで帰宅してからサルマ・ハエック主演の
2002年の映画「フリーダ」を見直しました。
公開当初話題作だっただけに当時速攻みたけど、
16年前は私もガキ。ちょっとフリーダの人生激しすぎだし、
なにより細眉世代だったからあのくっついている眉毛が
気になって気になってしかたなく受け入れがたかった。
左リアル・フリーダ、右がサルマ演じるフリーダ。
しかしあれからだいぶ時がたち、
もう眉毛も気にならない、フリーダという女の
情熱的で芸術的で脆くて苦しくて鋼のような
強さと、同時にどこまでも女性的でロマンチックな
全体の雰囲気が今では好きだから。
しかしながらダンナと美術館周っている最中、ダンナは
やはり繋がり眉が気になってしかたないらしく、
「すいません、ちょっときつい」
を繰り返していたが。(あと、ヒゲも。)
ちなみにフリーダの描く絵もやはり
ダンナからすると
「こわい・・むり・・」
でした。一般男子受けはしないかもしれない。
さて、「青い家」はこんなところ(映画より)↓
すごく青いし、入口にはともかく観光客が大勢
並んでいるのでタクシーで到着するとすぐにわかります。
宿泊先のホテルのコンシェルジュに聞いたらチケットは
ネットで事前にとらないとすごく並ぶ、といわれ前日に
時間指定のものを予約してもらったので私たちはわりと
すんなり入場できました。なので事前予約絶対すすめる!
ここはフリーダの両親が1904年に建てた生家。
両親はユダヤ系ハンガリー人とメキシコ人。
父親(写真家)のアーティスト気質を受けついだのか、
エキセントリックでオリジナリティー満載な娘さん
だけに記念写真でいきなり男装してしまうフリーダ。
幼いころに大きな病を患ったり、10代の頃
酷い交通事故にあってから生涯その後遺症に
苦しんだりと常に痛みと共にある人生というかんじ。
寝たきりの自分を天井の鏡に映しながら自画像を
描いたりつけているギブスにも絵を描いたりと
とどまるこることをしらぬ創作意欲
1929年には21歳年上の大先輩画家ディエゴ・リベラと
両親のモヤっとした反対を押し切り結婚。
ところがこのディエゴが天性のモテ男かつ
野獣レベルの超絶メガドン・ハイパー女たらしで
彼の手あたり次第の女性関係に度々傷つく。
(もてるのに必ずしもビジュアルは関係ないのだなと
ディエゴを見るたびおもいだす)
しまいにはフリーダの実の妹にも手を出したりして
1939年に一回離婚、しかしやっぱり運命の二人
なのでしょう、再び再婚、1954年、フリーダが47歳で
亡くなるまで添い遂げました。
フリーダ、ディエゴが頭から離れない。
今ではメキシコという国のイメージと人気の
7.5割くらいを担っているのではないかと
思えるフリーダ・カーロ、彼女のことは
やっぱり知れば知るほど魅力的だとおもいました。
ちなみにフリーダを見事に演じた女優
サルマ・ハエック、映画公開当時はそのころ私が
一瞬好きだったエドワード・ノートンとつきあっていて、
(米富豪ロックフェラーの役で『フリーダ』にも出演)
たしかに美人だしトランジスタグラマーだけど高身長モデルばり
スタイル抜群美女ばかりのハリウッドにおいてはどこかいまいち
やぼったい印象があった、だけにエドワードたらこういう
女性がいいわけ?なぜよ?とよく思ったものだ、
が、2009年にはなんとフランスのファッション業界
大富豪実業家フランソワ=アンリ・ピノーとご結婚。
娘も生まれる。この世のえりすぐり美女選び放題の
フランソワがまさかのサルマチョイスと知ったときは
結構びっくりしたものだが、サルマってなんとなく
情が深そうなかんじだし、意外と老けないし、
そしてトランジスタグラマーはやっぱ不滅なのかも。
