フランスの、ピレネー=アトランティック県
にある、ポー Pauという町を
ご存じの方はどれくらいいるだろう?
私にとっては、日本で大学生だった昔々、
他大のフランス語学科の友人の交換留学先が
ポーだったから、留学話の度にポーという
名前だけはわりとよく聞いていて
「へぇ~『ポー』だなんてやけに
かわいらしい名前の町があるのだなー」と
感心しつつ萩尾望都の名作マンガ
「ポーの一族」とかアメリカの怪奇小説家
エドガー・アラン・ポーみたいな響きに
いちいちちょっとしたロマンチシズムを
抱いたものでした。
そんな噂のポー!やっと来てみた♡
なんというか、時間に限りがありましたので
あくまで短時間散策してみた限りではあるけど、
白っぽくて、静謐な、ごちゃごちゃごみごみ
していない、とても清潔感のある町。









「ちいさな村々」のたくさんあるこのあたりの
地域の中では、ポーは大学もあるくらいなので
そこそこ大きめの「町」であるはずなのに、
思った以上にしっとりしていて、シーズンのせい??
なのか本気でほっとんど人がいなくて、建造物や
アパルトマンは古いけれどそれが町にしっかり
馴染んで美しく、むしろ住みやすそうで、最近
めっきりこのフランスにおいてすら
「新築物件」狙いの私たちでさえ
このあたりそぞろ歩いていたらば
ここらでクラシカルな19世紀
アパルトマンでも買ってみたら素敵かしら??
なんて気分におもわずなってしまったほど。







ちなみに昔々、おなじく交換留学にて、私が
選んだのはリヨンというフランス第二の都市と
いわれる町でしたが、私たちがこの日見たポーの
中心街に見られるようなスッキリ感はなくて、
人口多め、わりにごちゃごちゃしていて、なにが
いちばんダメだったって、フランスに来たわりに、
それはもうしょっちゅうアラブ系の移民の
チンピラ?にからまれることしばしば、
これは後々大都市特有の現象だと気づくのだが、
当時の私といえば日本でそれはそれは無防備に、
一人暮らしもしたこともなく無論チンピラや不良にも
それといってかかわらぬ世界で生きていたのであるから
ここに来て改めて「身の危険」とか「危機感」なるものを
本格的に意識した次第。パリは逆に人口や人種が多すぎて
あまり目立たないのだけど、当時のリヨンクラスの町は
そういう感じだったのだ。今はあの頃よりグローバル化して
マシになったかもしれないけれど、この手の問題とか
軋轢はフランスという華やかな響きをもつ国の皮膚のすぐ
下にいつも潜んでいるといっても大げさではないとおもう。
そんなことを思い出しつつ当時同じくリヨンで
共に大学生していたダンナに、あの頃自分がポーに
留学していたらば(とはいえ交換留学先チョイスは
リヨンかトゥールーズだけだったが)また人生
変わっていたかもしれない、と言ってみたりして、
「うん、そのとおりだね、
でもそうしたら僕と出会ってないけど」
と言われて、
そうなんだよ!
そこなんだよ!
だからー人生ってなにがよかったか
わるかったかっていうのはあとでわかる
っていうか運命って最初からあらかじめ
プログラミングされてるものだよね、
なんて話で盛り上がった@ポー。
そんな会話の最後にダンナにおもむろに
「ところで、大学生の時ちゃんと勉強してましたか?」
と聞かれて絶句。なにやら当時私があんまりまじめに
見えなかったらしい。
工エエェェ(´д`)ェェエエ工
今も全然見えないらしい。
工エエェェ(´д`)ェェエエ工







ちなみに前から大変楽しみにしていたポーの
お目当てのケーキ屋さんがお休みですごい残念、、
でもまあ大丈夫、
もうひとつのお目当てはバッチリあいてた!
次回へづづぐ

