「さわがしい文明と隔絶された静かな
湖畔で自然と対話しながら瞑想と静養をする」
というテーマ的には素晴らしい条件と
ロケーションを兼ねそろえていた
なんだけど、とにかく本気で周りにお店がない、
道の駅系物産館的なとこもない、なので
コンビニやスーパーを求めて、
「ここから一番近い都心」を目指すならば
途中何度も忍者ハットリ君の主題歌か!と
つっこみいれながら車で所要時間45分ほど
延々深い森の山を越え谷を越えてようやく
たどりつく秋田県の北東部に位置する小坂町に
行くしかない。でも、来てみたらかつて
鉱山資源で栄えた明治の頃の西洋建築などが
残されていてレトロ建築に目のない私はすっかりときめいた。









こちらは明治に作られ、
国重要文化財となっている
これが元鉱山事務所って!!??
明治の人どんだけオサレなんだ!?
というか、東京駅レベルのこのような建物が
あったくらいに、小坂自体、すごくイケイケだったんだな、
と、今の町の姿からはもうわからないけど、そんな歴史が
これを見ただけで伝わってくる。現に、ここは
1905年当時(明治38年)にかなりの巨費を
投じて作られた超ゴージャスな天然秋田杉の
ルネッサンス風建築なのだそう。







そして西洋建築あるところに必ず西洋人の影あり、
1873年(明治6年)に小坂鉱山にはすでにドイツ人の
クルト・ネットーが招かれて来ていたそうな。付属の博物館
でネットーの日本を観察するスケッチなど見ていたら視点が
愉快でダンナとネットーの気持ちわかるわーて盛り上がる。
こないだ内村鑑三の「代表的日本人」読んでても感じたが
日本て海外とか西洋の人から学ぶのがすごく好きだなと
改めておもう。



それからここのすぐ近くには
こちらも国重要文化財の
というか、芝居小屋がある。

これも同じく明治の43年(1910年)に
小坂鉱山で働く人々、ファミリーのための娯楽施設
として造られた。驚くべきことに日本最古級の歴史
(外観洋風内部和風建築として)を誇るというのに
まだ現役で使用されているのが渋くてやばい。
(一時老朽化により興業中止となったが復活した)
この日は初めて大衆演劇を鑑賞。妖艶でコミカルな
俳優さんの動きや歌真似?にすごく盛り上がっている
高校生の修学旅行集団の反応がいちいちかわいくて
ダンナさらに日本に感動。








とても楽しい舞台を見た後は係りの方に劇場内を
案内していただきました。
こないだ訪れた
と舞台装置など似た作りだったので
さらに劇場建築の勉強になる。
国の重要文化財というのは、建築物は守られるけど、
ちょっと調子悪くても改修の規則やしばりは相当厳しい
みたいで、関係者も維持していくのはなかなか大変
とのことなんだけど、こういった努力で日本の古い
伝統を残してくださっている方々がいるのは本当に
ありがたいことです。





そんなわけで、いにしえに栄えた町の
歴史の名残に耽溺しながら、
おなじく昔々炭鉱で栄えた
や、ダイヤモンド鉱山で栄えた
の思い出話などふたたびしながら浮世の栄枯盛衰
についてダンナと語らう素敵な旅となりました。
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