松葉杖の負傷者と、5メートル歩くのに
いちいち10分かかる若々しくエネルギッシュな
友人たちとのんびりすぎるブルゴーニュ地方散策。



ブルゴーニュは位置的にパリから南下しているだけに
やや暖かいのかな?くらいに軽く考えていたら
私たちがいた時は連日なんだかんだ冬の金沢とか京都
みたいなディープな寒気・底冷え系寒さ。でも大丈夫、
旅先で結局寒くて大後悔という経験値だけは高めなので
防寒グッズは一式用意していたのでなんとなくOK



パンを買いに立ち寄ったクラヴァン村、
ここは1423年に起きた英VS仏な百年戦争の
戦いのひとつ、クラヴァンの戦いで有名な地である。

なるほろなるほろ、そんな歴史がねえ~
と言いながらダンナと看板を読んでいたら、、
どこからか遠くから誰かが我々に話しかけて、、
いる??それで隣にある
の窓の方を見たら、老女?が何かを叫んでいる。
どうにも
「私、ここに住んでるからー!
こっちのダンジョンも見に来てねーーっ!」
とのお誘いのようである、、↓

ヴァカンスだというのに営業スマイル全開で
「はーい!わかりました♪」
とすこぶる愛想よく即答するダンナ。負傷以来ずっと
ふたりきりでだらりとひきこもって過ごしていたから
此度の旅行では行った先々出会うすべてのフランス人に
対して久々の営業的紳士熱炸裂。そういえばこの人にも
キラキラ社会人だった頃があったなぁ、、、
遠い目・・(・´з`・)
さて、13世紀のダンジョン前に到着。
てことはクラヴァンの戦いの頃くらいから
ずっとあるってことか!古すぎてすごい!!
と興奮してたらダンナが隣で
「鎌倉時代ですねえ~」とつぶやく。
日本史脳発達しすぎの仏人男性

そして我々が門前に到着と同時に
待ち構えていたかのように出てきたのは、、
ガチャリ


ハ、ハウルの動く城的!
魔女力の高そうな赤毛の老マダム。
開口一番
「あたしの恰好を見てもうおわかりかとおもうけど♡」
と付け加えながら、このダンジョンの主であると同時に、
元スタイリストでアーチスト&ノマドだとおっしゃった。

やたらダイレクトに我々に向かって職業やらどこから
来たかなど質問攻め開始したのち、ご自身の若いころの
活躍や昔はさんざん世界中を旅していたという話などを
がっつり語られた。
そのトークぶりたるやもうすぐ4歳の友人も
「あの人よくしゃべるね」とひっそり耳打ちしてきたレベル↓

魔女の庭に入場して結構ウキウキな友人たち

ヘンゼルとグレーテルなら捕獲されて
食べられるかもしれないけどこの日は保護者
たくさんいるからご安心して遊ぶがいい。






魔女風マダムは竹のような木の皮?でいろいろお作りになられている。

噂の13世紀ダンジョンの内部にも潜入することに。

普段からここで生活しているとのことだったが、、
ラプンツェルとか住みそうな高めな塔だけに、狭くて
急で滑りやすく上り下りが死ぬレベルに危険でしかない
階段あり、(全く幼児と負傷者向けではない)
どの空間もとてつもなく寒く、雨漏りすごそう、
いわゆるキッチンやらトイレ風呂など最低限のインフラは
いったいどこに??というようなぶっとんだ生活環境である。
私は昔からよく「いつかヨーロッパのお城に住みたいな~」とか
言ってみるけど結局都会の70平米程度の新築マンションくらいが
相当お似合いの女なのだと心のどこかで気づいてもいる。





ちなみにマダムいわく、今ここ売りにだしてる
そうなので、もしも買いたい人いたら紹介してとのこと。
「え、じゃあ値段は?」と聞いたがそれは秘密らしい。
よく喋るわりに最後まで謎めいたかんじの人物だったが
なんにせよ無料で見せてもらってはなんだか悪い
というのでダンナが去り際案内の御礼にと10€渡したら
結構およろこびであった。21世紀に中世の城に住むのも
なかなか大変そうだなとパンをかじりながら実感した
ある日のフランス・ブルゴーニュ。


