ウィーンで幻想系世紀末芸術ネタにちょいちょい
ふれたので、ダンナに、そういえばフランス
ならやっぱギュスターヴ・モローだねと話を
ふったら「だれそれ知らない」というので(!)
ある朝パリ9区、ラ・ロッシュフーコー街にある
モローの自宅兼アトリエで現在は美術館となっている
をそんなに乗り気ではないダンナと訪れた。
さあご覧なさいな、の図↓
そう大きすぎない邸宅内、空間の
壁一面にギチギチに埋め尽くされる
大量のモロー作品の数々。
じっと眺めるダンナが
ある瞬間放った一言は
「モロー、若干病んでますよね」
たしかに、見る人によっては、また
作品の主題よっては暗すぎて病んでる感もあるのかも
しれないフランス象徴主義を代表するモロー芸術。
私は日ごろから現実的でわかりやすいものが好きという
こともなくたとえばモネやらマネはピンとこないのだが
世紀末的神話世界とか神秘主義的な幻視系のものに強く
惹かれる傾向があるのでフランスの画家の中でモローは
かなり大好きの上位の人物である。
とりわけ予言者の首を欲するというサロメの
シリーズはオスカー・ワイルドの戯曲の
影響などもあって一時ハマったものだ。
無論すなわちオーブリー・ビアズリーにも。
よくよく目をこらすと見える
未完の部分もまたかっこよい
ギュスターヴ・モロー(1826–1898)
聖書や神話モチーフのものが多め。それから
なんといってもここの美術館の最高の見どころ
はモローの絵に囲まれるこのドラマチックで
しかない螺旋階段。
とりあえず、モロー気分を堪能するために
上れるだけ上り下りれるだけ下りる。
私達が訪れた日はラ・フォンテーヌ寓話の
挿絵が特別展として公開されていた。
個人的にはいやというほどモローの絵が
見たかったのでこの挿絵展はちょっとほかの
ダイナミック作品が見づらくてなって残念であった。
美術館、1階や2階はモローのお部屋などなど
生活空間がみられます。
「シシィや、ここがモローの暮らしたお家だよ」
いつも思うがおしゃれな外人の家というのは
所狭しとぎっしり物が置かれていたりする場合が
多いのにそんなにホコリがつんでるふうでもなく
掃除苦労している風にもみえないのはなぜかしら?
と、シシィは思った。(心の声)
時にオリエンタルで、神がかり、圧倒的に
ぶっとんだイマジネーション力満載、この世感が
全然ないモロー芸術に久々にふれてやっぱり
幻想世界って最高だなと思う。
これからも脳内ファンタジー一生フォーエバー
応援クリックしていただけるとありがたい!!↓↓↓