少し前からダンナとお楽しみに
していたクリント・イーストウッド監督
最新作「アメリカン スナイパー」
American Sniper
フランスで公開されたので
さっそく見に行ってきました。
タイトル読んで字のごとく
はいはい、アメリカの狙撃スナイパーの
、、、おそらく戦争関連の話なのね??
まあいいわ、イーストウッドの映画は
毎回期待をうらぎらないから内容下調べ
する必要もないしイケメン俳優ブラッドリー・クーパー
も出てるみたいだから安心だわ、あら奥さん役が
シエナ・ミラーなのね☆ときわめて相当
軽い気持ちで臨んだわけでありますが
始まった瞬間から
「えー!??」
こ、これがあの
イケメン代表ブラッドリー・クーパーなの??
とおもわず口あけてふさがらない状態で
ストーリー開幕。ブラッドリーの変身ぷりが
ともかくすごい。そういえば最近パパラッチ写真
など見るたびにブラッドリーがやけに肥えた、とか
なんか老けた、とかそんな印象をうっすらうけて
いたのですがこれか、これのためだったのか!
と納得。元々洗練されすぎて甘いマスク、へたすると
チャラい、くらいのイケメン、スレンダーボディのブラッドリー
彼女はスキ・ウォーターハウス!
の本気の役・体作りに舌を巻く!
しかも私、下調べしてなさすぎで
この映画がイラク戦争の米軍狙撃名手
クリス・カイルさんを主題にした実話ベースの
お話だということも鑑賞後に知りました、、
でもまったく無知&先入観ゼロで見ただけにさらに
鑑賞後の胸の内の喪黒福造的衝撃ドーーンが
深かった、、これを読んでしまった方々は
もう知らないではいられませんねすみません!
こちらがクリス・カイル氏ご本人。
これブラッドリー
素材的にブラッドリーとカイル氏全然似てない
はずなのにいやあ実によくあそこまで近づいたなという。
変身といえば昔はデ・ニーロ、最近では
ぶっとんでるのがクリスチャン・ベール、
マシュー・マコノヒー、
若手のジェイク・ギレンホールなど
「オレは単なるイケメンスターで終わる気は毛頭ない」
という意識の高さと信念をの強さを見せつけてくる俳優陣が
増えていますが各々本当に真剣に演じる役のために
100%精魂投入ボディ作りを怠らないので
オスカー争いも年々レベル上昇熾烈をきわめ
大変だろうなとおもいます。みなさんご立派!
そして肝心の本作、
見事なまでに狙撃の名手がゆえに戦場で
英雄視されるクリスの大活躍ぶりと同時に、
家族がいて一見平和な文明国アメリカと、
毎日人間の死、負傷、血、殺害があたりまえの
地獄修羅場イラクを何か月かおきにいったり
きたりしているうちにじわじわと崩壊していく
人間の精神の均衡の対比が描かれています。
想像を絶するハイな興奮と緊張と恐怖の間断ない
戦場=「地獄」が日常という境遇にある人間が
完全に「そうではないふつうの世界」に戻ってくる事は
難しい。仕事とはいえ昨日は人間を殺してたけど
今日はファミリー&ご近所さんとハッピーに
バーベキューパーティてそれはきびしかろう。
もう少なくとも精神の中枢あたりを支配する
感覚の波動や感情の波長みたいなものの
コントロールが困難になって
きかなくなるのだとおもう。けどそもそも
ふつうの暮らしとかふつうの世界ってなんだろう?
イラク戦争の時もそうだったし、
現在世界各地で起きているさまざまな混乱や
争い、ニュースやインターネットで見ても
どこかあまり現実感がないし実際そこに
いたわけでもないのに想像や耳にした
風説を元に意見をいう必要もかんじない。
戦争ってなんだろう?
敵?味方?悪者?正義?
誰かが何かを決めて何かをすることにして
そうするとその周囲がどうかなって、さらに
そこを発端にいろんな憎悪や感情、悲しみ、
思い込みが生じて、だけどそのどれが
正しいわけでもなくてこの世で起こっている
ことはたぶんすべてがそのような漠然とした
波動のまざりあった曖昧なものなんだと思う。
そして最後にあらためて、
生ってなんだろう?
ラストはズシーーーンとそんなことを
考え込んでしまう作品でした。
あいかわらずクリント・イーストウッド爺は裏切らないな 😎
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